甘酒はアスリートのリカバリーに最適な糖質源!『糀甘酒のさつま汁』

甘酒はアスリートのリカバリーに最適な糖質源!『糀甘酒のさつま汁』
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    おいしそう!

料理紹介

■球技スポーツ選手の試合後の体内の状態とは?

サッカーやバスケットボールなどの球技スポーツの多くは『間欠的持久運動』といって、高強度のランと休止を繰り返しながら、高い集中力の中ゴールを狙い得点を競います。

このような間欠的持久運動では、エネルギー源として糖質を多く利用するため、1試合をこなすと体内に蓄えられている糖質である『グリコーゲン』の量が著しく減り、疲労した状態になります。

そのため、試合が連戦と続く場合、低下したグリコーゲンの回復を十分に図らないと、翌日の試合では早々にエネルギー切れになってしまい、ベストなパフォーマンスを発揮することが難しくなります。

グリコーゲンの回復が十分でないとエネルギーとして糖質をうまく利用することができず、

①試合後半でのランパフォーマンスの低下
②集中力低下によるミスの増加

が生じてしまうと考えられます。

そこで、このような疲労状態から速やかに回復を図る必要がある場合は、グリコーゲンの回復を最大限に高めるための糖質摂取方法について考え栄養補給を行う必要があります。

■グリコーゲンの回復を最大化させる糖質の種類とは
グリコーゲンの回復を最大限に高めるために重要なポイントがいくつかあります。

一つは、糖質を摂取するタイミングです。運動中から運動直後にかけて、筋肉では糖質を取り込むはたらきが活発になっているので、運動後できるだけ速やかに糖質を補給してあげると、例えば2・3時間後に摂取したときよりもグリコーゲンの回復は効率的に進みます。

また、摂取する糖質の種類によっても、グリコーゲンの回復力は異なります。糖質は単糖類、少糖類(オリゴ糖)、多糖類に分類できます。これらの糖質はそれぞれ吸収のスピードが異なり、

単糖類 > 少糖類(オリゴ糖)> 多糖類

の順に吸収スピードが速く、血糖値を上げやすいという違いがあります。

吸収が速く血糖値を速やかに上げてくれるということは、運動直後の筋肉での糖の取り込みが活発で最もグリコーゲンを回復させる効果の高いタイミングを逃さないため、リカバリー効果がより高いということが言えます。

そのため運動後というタイミングにおいては、デンプンのような吸収の遅い糖質よりも、ブドウ糖やオリゴ糖のようなより吸収の速い糖質を摂取する方が、リカバリーを効率的に行うためには理想的であると言えます。

■甘酒はアスリートのリカバリーに最適な糖質源!
そこでおすすめしたいのが、今注目のマルコメの『糀甘酒』です。

糀甘酒は、お米を発酵させて作られており、その発酵過程でお米のデンプン(多糖類)が分解され、オリゴ糖やブドウ糖といった吸収スピードの速い糖質に変化しています。まさにアスリートのリカバリーに最適な糖質補給源と言えますね。

実際にある研究では、陸上長距離選手を対象に甘酒を継続的に摂取した場合と摂取しなかった場合の選手の自覚的な疲労感を調べて比較してみると、甘酒を摂取させた群では自覚的な疲労感が低かったと報告されています。

発汗による脱水からの回復のための水分補給も兼ねることができるという点でも、運動後に飲むドリンクとしておすすめです。

糀甘酒は飲料として携帯して飲んでもらえることはもちろん、様々な料理に変化させて摂取することも可能です。

今回はこの糀甘酒を使用したアスリート向けのリカバリーレシピをご紹介させていただきます。

★材料

(4人分)

  • 鶏もも肉

    120g

  • さつまいも

    120g

  • ごぼう

    60g

  • にんじん

    60g

  • こんにゃく

    40g

  • 油揚げ

    1枚

  • 青ねぎ

    12g

  • マルコメ糀甘酒

    240ml

  • 麦みそ

    20g

  • 白みそ

    40g

  • 薄口醤油

    15ml

★作り方

(15~30分)

  1. 1.

    大根、にんじんをいちょう切りに。青ネギは小口切りにして仕上げように置いておく。

  2. 2.

    ごぼうはささがきにして水にさらす。

  3. 3.

    さつまいもは角切り、こんにゃくは短冊切りに、鶏もも肉は1cm角に切って、それぞれ下茹でする。

  4. 4.

    油揚げは適切な大きさに切り、油抜きする。

  5. 5.

    出汁をとり、大根、にんじん、ごぼうを煮て火を通す。火が通ったら下茹でした鶏肉、こんにゃくを入れる。

  6. 6.

    糀甘酒を入れて味噌を溶かし、薄口醤油を加えて味を整える。

  7. 7.

    さつまいもと油揚げを加える。

  8. 8.

    汁椀に盛り付け、小口ねぎを添えて仕上げにすりごまを振る。

★ワンポイントアドバイス

鹿児島の郷土料理であるさつま汁を、糀甘酒を使って糖質をしっかり含んだリカバリーレシピにアレンジ。糀甘酒を出汁に対して1/2加えることで、甘酒のコクがプラスされて深みのある味わいに。味噌には甘みの強い白みそをベースに、九州の麦みそ、薄口醤油を少し加えて塩分を効かせることで、甘いだけではない締まった味に仕上げました。具材には糀甘酒同様GI値(グリセミックインデックス=血糖値の上げやすさ)の高い食材の代表でもある、鹿児島名産のサツマイモを使用。季節の食材でもあってその自然な甘みが一層スープを引き立てます。糖質源だけでなく、さつま汁といえば鶏肉を入れることでたんぱく質もプラス。糖質だけを摂取するよりたんぱく質も一緒に摂取したほうがグリコーゲンの再合成は高まるといわれているので、まさに理想的な具材の組み合わせ!

■栄養成分値(1人前)
エネルギー:231kcal/たんぱく質:10.1g/脂質:7.1g/炭水化物:31.5g/ナトリウム:842mg
/カリウム:509mg/カルシウム:79mg/マグネシウム:52mg/鉄:1.3mg/亜鉛:1.2mg/ビタミンB1:0.10mg/ビタミンB2:0.13mg/ナイアシン:3.5mg/ビタミンB6:0.23mg/葉酸:52μg/ビタミンC:14mg/食物繊維:3.8g/食塩相当量:2.0mg

★よろこばレシピ エピソード

持久力が必要とされる競技のリカバリーメニューとして考案しました。

安藤大貴さん

安藤大貴さん

至学館大学健康科学研究所特別研究員。管理栄養士。至学館大学大学院健康科学研究科修士課程を修了後、スポーツ栄養学を専門とした管理栄養士として活動。競技力向上を目的とした競技者向けのスポーツ栄養サポート、スポーツキッズ向けのスポーツ食育活動、また競技者の競技力向上に関するスポーツ栄養学研究にも従事。食を通じたアスリートの身体づくりやコンディショニング、ケガ予防の指導が専門。