ショートクラスト・ペイストリーはパイやタルトに敷く底生地で、練り込みパイ生地のこと。
フランス菓子でいう、パート・ブリゼに該当するもの、と考えてよいでしょう。
違いは、パート・ブリゼが粉に対して油脂が7〜8割、卵黄を加えるに対し(これについては入れないとすることもありますが、 現在のレシピでは、パート・ブリゼには大半は卵黄を使用)、ショートクラスト・ペイストリーは粉に対して油脂は半量、塩と水で作るのが基本です。
水は、このレシピの場合ですと、まずは大さじ2ほど入れ、様子を見ながら、まとまりが悪いようなら少し水を加えるといいでしょう。
油脂は通常はバターを使いますが、ショートニングでもラードでもマーガリンでも。
ほかにアレンジとして、パート・ブリゼ同様、卵黄を加えたり、牛乳を使ったり、粉も強力粉やアーモンドプードルを数割使うこともあります。
ショートクラスト・ペイストリーに砂糖を加えたものもパイやタルトの生地として使われ、この場合は、リッチ・ショートクラスト・ペイストリー、スイート・ショートクラスト・ペイストリーなどと呼ばれ、フランス菓子のパート・シュクレに該当します。
★材料
(5人以上分)
薄力粉
170g(6オンス)
バター
85g(3オンス)
水
大さじ2〜3
塩
小さじ1/4
★作り方
(5~15分)
1.
薄力粉と塩を合わせて、2?3度ふるう。バターを適当な大きさ(3cm角より小さいとよい)にカットする。
2.
フードプロセッサーに1の粉類とバターを入れ、そぼろ状になるまで回す。
※フードプロセッサーが小さい場合は、適度な量の粉類とバターを回し、その後でフードプロセッサーに入らなかった粉類と合わせる。
3.
2をボウルにあけ、真ん中にくぼみを作り、少しずつ冷水を加え、手で生地をまとめる。
4.
生地をラップでくるみ、冷蔵庫で30分以上休ませる。
ショート(クラスト)とは“さくさくした”、ペイストリーとは“生地”の意で、文字通り、さくさくした生地にするために、材料、特にバターと水は冷やしてから使用し、作った生地は使うまで冷蔵庫で休ませるようにします。