日本でもパン屋さんやホテルのアフタヌーンティーなどで
スコーンを随分と目にするようになりました。
しかし、日本のスコーンは、イギリスのものとアメリカのものが混在し、中にはどちらともいえない、日本で独自の進化をしたスコーンも見られます。
イギリスのお菓子をやっていると、アメリカのお菓子との関係は切っても切れないもの。
当然、アメリカン・スコーンは、(イギリスの)スコーンと材料も作り方も似ています。
とはいえ、私にとってのスコーンは、イギリスのもので、たっぷりのミルクティーと食べる午後のティータイムのお菓子。
クローテッドクリームとイチゴジャムが添えられ、田舎の喫茶店にある野暮ったいぐらいのものが、いかにもで好みです。
そう、イギリスのスコーンは、ティータイムのお供であり、食事に食べるものではないのです。
たとえば、スターバックスで見られるようなタイプのスコーンはアメリカのスコーンで、こちらは朝食やブランチといった食事で摂られることが多い。
イギリスとアメリカのスコーンでは、食べ物としての位置づけが決定的に違うのです。
このレシピの1.2〜1.5倍量で6個作るのが、大ぶりでアメリカらしいのですが、ボリュームが多過ぎるように感じるので、小ぶりにしました(といってもそれなりのボリュームです)。
チョコチップやオレンジピール、ブルーベリーなどを入れて作るのもおすすめです。
★材料
(5人以上分)
薄力粉
150g
強力粉
50g+適量
ベーキングパウダー
小さじ2
グラニュー糖
30g
塩
小さじ1/2
バター
50g
牛乳
100ml
★作り方
(30分~1時間)
1.
天板にクッキングシートを敷いておく。
オーブンを200℃に温めておく。
2.
薄力粉、強力粉、ベーキングパウダー、塩とグラニュー糖を合わせて、2〜3度ふるう。バターを適当な大きさ(3cm角より小さいとよい)
3.
フードプロセッサーに1の粉類とバターを入れ、そぼろ状になるまで回す。
※バターの粒がやや残っていてもよい。
※フードプロセッサーが小さい場合は、適度な量の粉類とバターを回し、その後でフードプロセッサーに入らなかった粉類と合わせる。
4.
3をボウルにあけ、真ん中にくぼみを作り、牛乳を注ぐ。
5.
ナイフでざっくり混ぜたら、手で生地をひとつにまとめる。
6.
作業台とのべ棒に強力粉をふるい、5の生地を手で3cm程度の厚さの円形にまとめる。
7.
6等分に切る。
※ゆがんだものがあれば、ざっくりと形を整える。
8.
準備しておいた天板に並べ、200℃のオーブンで15分、表面に焼き色がつくまで焼く。
9.
焼き上がったら網の上で冷ます。
作るときは、バターはさらさらに細かくするよりも多少バターの粒が残ると、ざっくりとした仕上がりになり、アメリカン・スコーンにはふさわしい。
ここではフードプロセッサーを使いましたが、ショートブレッドのプロセス同様、手でもできます。
そして、イギリスのスコーン同様、生地をこねないようにします。
こねると、独特のザクザクした食感にならなくなります。